Home·Feelings·涙が止まらない・写真も見られない
your feelings

写真が、まだ
見られない方へ。

何ヶ月経っても、写真フォルダを開けない。
名前を呼ぶと、息ができなくなる。
仕事も食事も、淡々とこなせているように見えるかもしれないけれど、
——内側はいまも、止まったままの方へ。

contents
  1. 「時間が解決する」が、当てはまらないこともあること
  2. 深いペットロスに見られる、5つのサイン
  3. 心療内科とは別に、占い師に話す意味
  4. 言葉にならない気持ちを、ほぐしていく3つの方法
  5. 写真をもう一度見られるようになるまでの、距離感
  6. 最初に話してみるなら、こんな先生

Chapter 01「時間が解決する」が、当てはまらないこともあること

ペットロスについて検索すると、「時間が解決します」という言葉によく出会います。多くの場合、それは正しい言葉です。お別れから半年、一年と過ぎていくなかで、波の振れ幅が少しずつ小さくなっていく——そういう経過をたどる方は、確かに多いのです。けれど、すべての方に当てはまるとは限りません

数ヶ月、あるいは一年以上経っても、写真が見られない/名前を口に出せない/涙が止まらない状態が続いている方は、決して少なくありません。これは「弱いから」でも「執着しているから」でもなく、その子との結びつきが、それだけ深かったことのサインです。多くの時間と感情を分けあった相手との別れは、暦の数字どおりにほどけていくとは限らない、というだけのことです。

まず、ご自身を責める必要はありません。「もう何ヶ月も経つのに、まだ立ち直れていない自分」を欠点のように感じてしまうかもしれませんが、それは、立ち直りの遅さではなく、愛情の量の表れに近いものだと、グリーフケアの現場では繰り返し語られています。

ただ、「時間さえ経てば」という言葉に、もう何ヶ月も裏切られ続けている方は、少しだけ別の手の打ち方を始めてもいい時期に入っています。立ち直ろうとする必要はありません。けれど、いまの状態を「ただ耐え続ける」以外に、もう一段だけ自分に優しい選択肢があることを、この記事ではゆっくりお伝えしていきます。

「立ち直る」を、目標から下ろす

深いペットロスのなかにいる方が、いちばん追い詰められやすいのが、「早く立ち直らなきゃ」という自己プレッシャーです。家族に心配をかけている、職場に迷惑をかけている、という思いが重なると、悲しみそのものよりも、「立ち直れない自分」のほうが、消耗の主な原因になってしまうことがあります。

この記事では、最初に「立ち直る」を、目標のリストから一度下ろしていただきたいのです。目指すのは、無理に立ち直ることではなく、いまの自分に優しくいられる時間を、一日のなかに少しずつ作っていくこと。それくらいの低い高度から、ゆっくり始めていきます。

Chapter 02深いペットロスに見られる、5つのサイン

臨床心理・グリーフケアの領域で、深く長引いているペットロスに共通して見られるとされるサインを、整理してご紹介します。これは「該当したらまずい」というチェックリストではありません。自分の状態を、一度落ち着いて言葉にしてみるためのめやす、と受け取っていただいて大丈夫です。あなたの中にあるものに、近いものはあるでしょうか。

この5つのうち、3つ以上が半年以上続いている場合、海外の研究領域では「複雑性悲嘆」「持続性複雑死別障害」と呼ばれる状態が知られています。これは病気の名前というより、深い悲しみが整理されないまま、長く積み重なっている状態を指す枠組みのようなものです。「自分が病気かどうか」を判定するための言葉ではなく、「専門的な助けを借りる対象になりうる、ということを知っておく」ための言葉、と捉えていただくとちょうどよいと思います。

ペットを亡くした方に対して、この枠組みがそのまま当てはまるかどうかは、専門家の中でも議論が続いています。ただ、人間の家族を亡くした場合と同じくらいの強度の悲嘆が、ペットロスでも起こりうることは、近年の研究で繰り返し指摘されています。「ペットだから、これくらいで参っているのは大袈裟」——そう自分に言い聞かせてきた方ほど、この一文を、太く受け取っていただきたいのです。

「サインの数」より大切な、もう一つの目安

上のチェックリストとは別に、もうひとつ、ご自身に問いかけてみていただきたいことがあります。「日常生活が、自分にとって苦しいと感じる時間が、半年以上続いているか」——この一点です。

仕事や家事を「こなせている」ことと、「苦しくない」ことは、別の話です。表向きは平穏に動けていても、内側で常にひりひりしているなら、それは消耗の蓄積として、確実に身体に残っていきます。サインの数が少なくても、この苦しさが半年以上続いている場合は、ご自身を「専門的な助けを借りていい人」のなかに、ちゃんと数えてあげていただきたいのです。

涙が止まらないと話されながらお越しになる方の多くは、外ではちゃんと笑顔で過ごしていらっしゃいます。家族にも見せられないくらいの悲しみを、ずっとひとりで抱えてこられた方です。それを最初に「言葉にして、誰かに聞いてもらえる」場があるだけで、肩の力が変わっていきます。 あるアニマルコミュニケーターの先生から伺った言葉

Chapter 03心療内科とは別に、占い師に話す意味

深いペットロスにいらっしゃる方には、まず、心療内科・精神科・グリーフケアの専門家を、相談先の選択肢の中にちゃんと並べていただきたい、というのが大前提です。眠れない・食べられない状態が続く時、強い不安や抑うつが日常を侵食している時には、医療の助けが必要なこともあります。実際に行くかどうかは、ご自身と、できれば信頼できる人と一緒に、個別に判断していただく領域です。

ここで誤解されたくないのは、占いは医療の代わりではない、ということです。「占いで治る」「鑑定を受ければ立ち直れる」といった話の枠組みは、このサイトでは取りません。深い悲嘆に、医療には医療の役割があり、占いには占いの役割があるだけのことです。

心療内科にできること、占い師にできること

ざっくり整理すると、両者の役割は、向きが少し違います。

深く長引いた悲嘆を抱える方の中には、「自分を整える」と「あの子との関係を整える」の両方が同時に必要という方も多くいらっしゃいます。両方を併用することを、否定する専門家はほとんどいません。むしろ、心療内科の先生が「ペットロスのテーマだけは、こちらでは扱いきれない領域なので、別のサポートも探してみてください」と話してくださることもある、と聞きます。

この記事の最後にご紹介する占い師の先生方も、医療の代わりではなく、「あなたとあの子のあいだ」を整える側の存在として、紹介しています。心療内科に行く・行かないとは別の枠で、必要なら使ってみていただいて構わない選択肢、というニュアンスです。

important

「死にたい」「消えてしまいたい」という気持ちが繰り返し浮かぶ場合は、占いではなく、まず心療内科・精神科、あるいは「よりそいホットライン(0120-279-338)」「いのちの電話(0570-783-556)」など、専門の相談窓口へのご連絡を最優先にしてください。あの子は、あなたが先に逝ってしまうことを、何より望んでいないはずです。

Chapter 04言葉にならない気持ちを、ほぐしていく3つの方法

深いペットロスの中にいらっしゃる方は、ご自身の中の気持ちが整理されていないまま、ずっと身体の中に閉じ込めてしまっています。「悲しい」というたった一語のなかに、後悔・怒り・恐れ・愛しさ・諦めといった、本当は別々の感情がぎゅっと押し込められたまま、ほどけずにいる状態です。

これを一度に整理しようとする必要はありません。むしろ、無理に整理しようとすると、かえって硬くなってしまいます。少しずつほぐしていくための方法を、3つに整理してご紹介します。順番に進める必要はなく、いまの自分にいちばん抵抗の少ないものから、ひとつだけ試していただくのが、続けるコツです。

  1. 「日記」ではなく、「あの子への手紙」として書く

    日記は自分のために書くもの、手紙は相手のために書くものです。あの子に宛てて手紙を書くつもりで、便箋やノートに「今日あったこと」を書いてみる。書き始めると、自分の中で言葉になっていなかった感情が、思いがけずほどけてくることがあります。「ごめんね」「ありがとう」「会いたい」のような、ストレートな言葉が出てこないときは、「今日のごはんが思ったより美味しくなかったよ」のような、本当に小さな日常の報告から始めて構いません。手紙はあの子に届ける必要はありません。書く、それだけで十分です。書き終わったあとに少しだけ呼吸が深くなる、という感覚が出てきたら、続けていく価値のある作業です。

  2. 写真を「全部見る」ではなく、「1枚だけ選んで飾る」

    写真フォルダを全部見ようとするから、開けないのです。最初に、いちばん優しい表情の1枚だけを——できればご家族や友人に選んでもらってもいいので、ご自身は見ない状態で——目に入る場所に小さく飾る。それを毎日、ほんの一瞬眺める習慣にする。最初は秒単位で構いません。慣れてきたら、ふと立ち止まって眺める時間が、自然と長くなっていきます。「全部」と「一切見ない」のあいだに、ちょうどいい距離が必ずあるはずです。その距離は、誰かに決められるものではなく、あなた自身の身体が、少しずつ教えてくれます。

  3. 誰か・どこかに、必ず「あの子の話」を持ち出す

    家族に話せないなら、SNSの匿名アカウントでも、ペットロスのオンラインコミュニティでも構いません。週に一度でいいので、あの子のことを必ず誰かに話す習慣を作る。抱えている気持ちは、外に出さないと整理されないと、グリーフケアの領域では繰り返し言われています。話す相手は、必ずしも「分かってくれる人」でなくて構いません。話す行為そのものが、自分の中に閉じ込めていた感情に、出口を一つ作る作業になります。占い師(特にアニマルコミュニケーター)に話すのも、この用途に合っています。一度きりで構いません。「話したことのある経験」が、心の中に積まれているだけで、抱え方が少し変わる方が多いと言われます。

この3つは、どれかひとつだけでも、抱えている重さが少しずつ変わっていく方が多いと聞きます。三つ全部を同時に始めようとしないでください。深いペットロスのなかにいる方には、それは負荷が高すぎます。一週間に、ひとつだけ。それで、十分以上です。

「ほぐせなかった日」を、責めないでいい

上の3つを試してみて、うまくいかない日があっても大丈夫です。書こうとしたペンが進まない日、写真の前で立ち止まれない日、誰かに話しかけようとして言葉が出てこない日——そういう日は必ずあります。それは、後退ではなく、ただ、その日のあなたが疲れていたというだけのことです。

ほぐすという作業は、一直線に進むものではありません。一週間進んで、三日戻る——それを、何度も繰り返しながら、ゆっくり全体としては前に進んでいく、というかたちです。戻った日のことを、自分のなかで「失敗」のラベルにしないでください。戻れる場所がある、というのも、悲嘆に耐えていく上での、大事な強さの一つです。

Chapter 05写真をもう一度見られるようになるまでの、距離感

写真がもう一度見られるようになる日は、必ず来ます。けれど、それは「気合いを入れて見る」日ではありません。少しずつ、あの子との距離感が変わっていって、ある日ふと「今日なら見られそう」という瞬間が訪れる、というイメージに近いです。多くの場合、その日は劇的に来ません。気がついたら、写真フォルダを開いていた——それくらい、静かにやってくる、と話される方が多くいらっしゃいます。

その日を早めようとすると、かえって遠ざかります。「いつまでに見られるようにならなければ」と期日を決めた途端、写真は重さを増してしまうからです。逆に、上の3つの方法を続けながら、「いつか見られる日が来る」とだけ信じておく。それで、十分です。

「見られる日」の前に、よく起こること

ご家族の話を伺っていると、写真をもう一度見られるようになる前に、いくつかの前触れのような変化が起きることがあるそうです。すべてに当てはまるわけではありませんが、目安としてご紹介します。

これらは、「悲しみが消えた」ことのサインではありません。悲しみとの距離の取り方が、少しずつ変わってきたことのサインです。悲しみそのものは、たぶんずっとあなたの中に残り続けます。けれど、その悲しみを、息を吸いながら抱えていける日が、少しずつ増えていく——というのが、この時期に起きていることに、いちばん近い表現だと思います。

あの子の側も、あなたが無理をして写真を見るより、自然に笑顔で見られる日が来るのを、待っていてくれているはずです。アニマルコミュニケーターの先生方の話を伺っていると、動物たちは、家族が悲しみを乗り越えることを急かしていないと語られる方が多くいらっしゃいます。あなたが立ち直らないことを、責めても急かしてもいない。むしろ、無理に明るくしているあなたを、心配して横に座ってくれている——そういう景色のほうが、ずっと近いのではないかと思います。

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Chapter 06最初に話してみるなら、こんな先生

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逆に、この場面で「あの子はあなたが立ち直らないことを悲しんでいます」のような追い打ちをかける先生は、絶対に向きません。脆くなっている時に強い言葉を浴びると、最後の支えまで崩れてしまうからです。「立ち直りを促されない先生」を選ぶ——これが、深い悲嘆のなかにいる時の、最初の前提になります。

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